島唄はどういう泡盛か

沖縄本島の最南端、糸満市にある酒造所「まさひろ酒造」のお酒です。
もともと「まさひろ」という看板商品があり、こちらもまた深みのあるグッと染みる美味しい泡盛なのですが、この島唄は公式で「フルーティな香りと、甘みのあるなめらかな口当たり」「爽やかですっきりとした余韻が続く」と説明されていて、ここ数年じわじわと人気が出ており、今やまさひろ酒造の主力銘柄となってます。

ココが違う!島唄の製造過程

✓清酒酵母と減圧蒸留

ひとつは仕込みに清酒酵母を使っていることです。泡盛は通常、泡盛用の酵母で仕込みます。島唄は清酒酵母で低温発酵させ、さらに減圧蒸留しています。減圧蒸留は低い温度で蒸留する方法で、重い香りの成分が出にくく、軽い仕上がりになります。

✓古酒をブレンドしている

もうひとつは、その清酒酵母仕込みの泡盛に泡盛酵母で作った古酒をブレンドしており、
まさひろ酒造はこの組み合わせを泡盛として初めてと説明しています。

軽さだけを狙うなら減圧蒸留で足りますが、それだと薄くなります。島唄が「すっきりしているのに水っぽくない」方向にいるのは、この古酒ブレンドによるものなんですね。

島唄の魅力

さきほどの「ココが違う!島唄の製造過程」でお伝えしたように、減圧蒸留でスッキリ飲みやすくした新種っぽさに独自製法の古酒がブレンドされているため「クセや匂いを抑えスッキリとした飲みやすさに、泡盛ならではのキリッとした辛口の後味が残る」…島唄の魅力はこれなんですよね。

島唄30度の紙パックと瓶、炭酸割りを並べた写真

まさに、泡盛好きのための「家飲み用ベストチューン」だと思ってます。

夢航海のフォローもさせて!

先述したように、ずっとボクの家飲みは夢航海でした。
圧倒的な飲みやすさで、夢航海のソーダ割に合う料理の幅はハンパなかったのですが、たまにガツンとした泡盛や古酒を飲むと「やっぱこの香りはクセになるわ~」でした。
そこで、たまに自分で古酒を夢航海に少し混ぜたりしてたんですね。

で、そこへきてこの「島唄」が発売され「あれ?ちょっと古酒混ぜた夢航海に似てない?」ってなって以来、家飲みはこの島唄になってます。

いちおう声を大にして言いますが、ちゃんと夢航海のボトルも切らしてませんから(←必死)

普段飲みの「飲み方」

まさひろ酒造が挙げている飲み方は、水割り、炭酸割り(シークヮーサーやレモンを足すのも可)、ロック、さんぴん茶割り、ウーロン茶割りです。さんぴん茶割りが公式に入っているのが沖縄っぽいですね。

ちなみにボクはやはり「炭酸割り」です。
最近「夢航海」が話題になって、夢航海の炭酸割を「ゆめたん」と呼ぶそうですが、そうです、ボクは「島たん」です(笑)

島唄30度の瓶とレモン入りの炭酸割り

「飲みやすい泡盛」は島唄だけではない

すっきりした泡盛は島唄の専売ではありません。同じ方向の定番がいくつかあります。

銘柄 酒造所 度数 軽さの作り方
島唄 まさひろ酒造 30度 / 25度 清酒酵母 + 減圧蒸留 + 古酒ブレンド
残波ホワイト 比嘉酒造 25度 減圧蒸留
菊之露akari 菊之露酒造 25度 減圧蒸留 + 独自の濾過
翔スーパーマイルド 瑞泉酒造 20度 減圧蒸留

共通しているのは減圧蒸留ですね。
「クセが少ない泡盛」はだいたいここに行き着いてるんじゃないでしょうか?残波ホワイトは泡盛が苦手な人にも飲めるものをという発想で作られた銘柄だし、菊之露akariはソーダ割りを前提に濾過を詰めています。翔スーパーマイルドは20度と度数自体も低く飲みやすさに特化してると言えるでしょう。

そのなかで島唄が違うのは、清酒酵母と古酒ブレンドを足している点ですね。
このあたりも簡単に飲み比べてみたのを記事にしてあるので、そちらも良ければご覧ください。

島唄が今の形になるまで

「島唄は2023年にできた新しい泡盛」というイメージですが、島唄自体はもっと以前からあり「残波」のように「白・黒」とあり、すでに人気の銘柄として売られてました。
それが2024年に全面リニューアルに伴い統合・刷新され、現在の新しい「島唄」へと生まれ変わった…という流れです。

時期 出来事
2023年4月 沖縄県内で「島唄黒30度シリーズ」を先行発売
2024年2月26日 白25度も含めシリーズを全面リニューアルし全国発売。青を基調としたデザインへ
2025年4月29日 缶の「島唄ハイボール シークヮーサー」発売。同社初の缶商品
2026年4月23〜24日 発売3周年イベント「島唄祭2026」を那覇で開催

2024年2月の全国発売の時点で、先行していた沖縄県内だけで既に50万本(720ml換算)を出荷したと発表されています。2026年4月の3周年時点では累計380万本(720ml換算)。

缶ハイボールは5%・350ml・198円(税別)で、瓶やパックの泡盛を買わない20〜30代に向けた商品との説明もありますね。並行して県内の人気企業とのコラボ(ステーキ88、御菓子御殿、上間菓子店、沖縄ホーメル、セブン‐イレブン沖縄、キリンビバレッジなど)も継続しているようです。

急に話題になった銘柄ではなく、メーカーが数年かけて日常酒の枠を取りにいっている戦略的なブランドといったところでしょうか。

どこで買えるか

沖縄県内ならスーパー、コンビニ、酒販店で見かけます。公式も県内のスーパー・コンビニ・酒販店・飲食店での取り扱いを挙げています。
県外では2024年2月から全国発売されているそうですが、さすがにまだ確認できてません(笑)   Amazonはじめ、各ネットショッピングでも購入可能なので気になる方はぜひチェック!です。

最後にもう1つ!まさひろ酒造の魅力

まさひろ酒造は、キャッチコピーが利いてるんですよ。
主力の看板銘柄「まさひろ」は「うまさひろがる」
「島唄」は「島唄うまし!」で、反対から読んでも「しまうたうまし」なんですよ。

まさひろ酒造の『うまさひろがる』と『島唄うまし』のブランドビジュアル
出典:まさひろ酒造オフィシャルホームページより

なんか、スゴクいいでしょ!
こういう遊び心が、まさひろや島唄といった魅力的な商品を生み出す源流だとボクは思ってます。

参考